「レーザー繊維柱帯形成術」で緑内障治療

房水を流れやすくできる「レーザー繊維柱帯形成術」で緑内障治療

緑内障は手術によって治療する場合も

「緑内障」は症状のタイプによって引き起こるメカニズムが異なっています。そのため、治療法についてもそれぞれの緑内障によって違いが見られます。緑内障という病気は眼圧が高くなることで視神経が傷つき発症しますが、中には眼圧が正常値でも緑内障を発症することがありますし、慢性的に現われる緑内障もあれば急性発作を引き起こす緑内障もあるので、皆さんはその都度自分の症状に合った治療を受ける必要があります。

一般的に緑内障の治療は点眼薬を使って眼圧を下げていくことになりますが、点眼薬の成分では眼圧を上手く下げることができず、症状が緩和されないような場合もあるものです。その際には点眼薬ではなく手術によって治療を行なうことになりますから、緑内障の発症後は、場合によっては手術を受けなければならないこともあらかじめ理解しておくようにしましょう。

では、緑内障の手術にはどのようなものがあるのでしょうか?ここではまず「レーザー繊維柱帯形成術」と呼ばれる手術について見ていきたいと思います。

「原発開放隅角緑内障」の治療

レーザー繊維柱帯形成術は、原発性の緑内障の一つである「原発開放隅角緑内障」の症状を治療するために行なわれる手術です。原発性の緑内障には「原発閉塞隅角緑内障」もありますが、両者が発症するメカニズムには違いがあります。原発閉塞隅角緑内障は隅角が塞がってしまうことで緑内障を発症することが特徴で、原発開放隅角緑内障は隅角の先にある「繊維柱帯」と「シュレム管」が目詰まりを引き起こすことで発症するタイプの緑内障となっています。

そのため隅角が塞がっているかまたは開いているかによって、原発開放隅角緑内障と原発閉塞隅角緑内障のどちらの緑内障を発症しているかを判断することができるのです。眼科では原発性の緑内障を見分けるための「隅角検査」を受けることができます。

眼圧が高い場合はどのようなタイプの緑内障を発症しているかどうかを調べなければならないので、隅角検査によって皆さんが発症している緑内障のタイプを診断することになります。緑内障は自覚症状が見られない病気ですから、このような検査によって目の状態をハッキリと判断していくのです。

緑内障の「レーザー繊維柱帯形成術」

検査によって原発開放隅角緑内障を発症していることが分かった場合は、まず点眼薬を使用して治療を行なっていきますが、治療を受けても眼圧が下がらず、症状が思わしくないこともあります。レーザー繊維柱帯形成術は点眼薬で眼圧が下がらない場合に用いられる手術法で、レーザーを使って目詰まりを引き起こしている繊維柱帯とシュレム管の状態を改善し、房水の流れを良くしていくことで眼圧を下げる治療を行なっていきます。

原発開放隅角緑内障は房水の流れが悪くなってしまっており、その原因は繊維柱帯とシュレム管の目詰まりです。房水は毛様体で生成されて隅角を通り、繊維柱帯とシュレム管まで流れていきますが、原発開放隅角緑内障は繊維柱帯の段階で房水の流れが滞ってしまいます。

その状態を改善させるために、網目状になっている繊維柱帯の隙間をレーザーで広げていき、房水をシュレム管まで流れるようにしていくというわけです。繊維柱帯はシュレム管の入り口にある蓋のようなもので、房水の流れを良くしていくためにはこの部分を手術によって治療しなければならないのです。

しかし、レーザー繊維柱帯形成手術を受けたからといって、緑内障が完治するわけではありません。一度失った視野を取り戻すことはできないので、その点についてはよく理解しておくようにしましょう。